FeaturesKOYAMA作品の特徴

KOYAMAが作品制作で最も重要視しているのは「オリジナリティ」です。
多様なジャンルのアートの色々な部分からヒントを感じ取り、
自らのフィルターを通してオリジナルの表現にまで磨き上げ、
1つの作品にまとめ上げるのがKOYAMAのものづくりの拘りです。
他の万華鏡アーティストが表現していない要素が作品の中に活かされているからこそ、
KOYAMA作品の独自性と個性的な魅力、すなわちオリジナリティが生み出されているのです。
常に次の新しい何かを捜し求め、作品に活かすべくチャレンジし、進化を続けています。

  • Stairs Composition (ステアーズコンポジション)

    ステアーズコンポジション技法とは、KOYAMAが開発したステンドグラスの構成方法で、各ピースの端面をフラットに繋ぐのではなく、エッジ部を少し重ねて積み上げていく技法です。
    テーパーパーツの組み合わせでは複雑なねじれを生み出し、シンプルなデザインの中にアンティーク
    な雰囲気を持ち合わせたデザインが特徴です。
    小作品を含めほとんど全ての作品にこの技法が用いられています。

  • ワイドビュースタイル / 変形ミラーシステム

    一般的な万華鏡は小さな覗き穴に片目を近づけて、穴の中を覗くというスタイルがほとんどですが、
    KOYAMAの作品はその穴が非常に大きく開いており、穴ではなく覗き窓になっています。
    その為、少し離れて両目で万華鏡の映像全体を楽に鑑賞する事が可能です。
    作品のほとんどはシンプルな2ミラーシステムタイプですが、ミラーシステムのオブジェクトや覗き面に対する角度に少し変化が付けられているため、センターで変化するシンメトリー映像の周りに円錐状の空間が生み出されます。
    作品のテーマを、周辺映像も含めた不思議な世界観として映像化した万華鏡を作り出しています。

  • レイヤードオブジェクト / シルエットオブジェクト

    映像については、オブジェクトケース内を薄板ガラスなどで2層以上の空間に仕切った「レイヤードオブジェクト」をスタンダードとしています。ミラーに近い空間にはシルエットオブジェクトを多く用いてシャープなシンメトリー映像を作り出し、その背景となる奥の空間には色ガラスや色をぼやかすパーツなどが用いられています。
    質感の異なるオブジェクトを前後に組み合わせて、複雑な陰影や奥行き感を表現する事で、影絵のような幻想的な映像が生み出されています。

  • バックライトシステム

    多くの万華鏡はライトが付いていない為、内部映像を明るく鑑賞するためには外から補助的にオブジェクトを照らす必要があります。
    KOYAMA作品はどんな光環境でも高いクォリティーで万華鏡映像を楽しめるようにするため、「バックライトシステム」を導入しています。万華鏡は光のアートであると考えるKOYAMAは、鑑賞用の最適な光を作品の重要なポイントとして捉え、スマートな表現としてデザインの一部に「バックライトシステム」を取り込んでいます。元照明デザイナーであったKOYAMAの拘りの部分です。

  • フィンガープリント

    KOYAMA作品では半田の仕上げの特殊性も注目されます。
    ステンドグラス技法を作品に用いる上で、半田をどのように美しく見せるかは、KOYAMAの作品制作にとって最初の課題でした。
    特にステアーズコンポジション技法はガラスの端面を表面に出すことで面白さが表現されるので、作品における半田の影響はとても大きいのです。
    万華鏡は、直接手に触れて楽しむアートなので、半田の見た目の美しさと触覚的な質感は作品の価値を大きく左右すると考えます。
    MKコレクションの代表的なスタイルである”GEAR”の覗き面などには、半田の表面に指紋のような細かな皺を付けた独特な装飾半田「フィンガープリント仕上げ」が施されています。
    この仕上げテクニックを洗練させて実現できるアーティストは希少であり、海外の万華鏡アーティストからも絶賛されています。

  • カラードソルダー

    ラージ作品の中には半田全体をカラーリングしているものがあります。KOYAMAのステンドグラスの技術は独学で高められており、様々な工夫にトライし続けています。
    KOYAMAは従来の半田の仕上げ色が地味であることに物足りなさを感じ、半田を美しく見せるもう一つの方法として新しい色の仕上げに注目しました。様々な薬品や塗料を用いて工夫された画期的なカラー半田は、作品デザインのポイントとなる要素になりました。